白井恵理子『ストップ!劉備くん』 -Shirai Eriko-
角川書店あすかコミックス
中国三国時代を舞台にした「三国志演義」、一度読んでみたいと思い手に取ったものの、人物関係のあまりの複雑さに2ページで挫折した。とりあえずもっとやさしいものをと、青い鳥文庫とかいう、子供向けの一冊を入手。しかし、それでもわからない。いくら簡略化されていても登場人物の多さは簡略しきれない。しかも何故か皆呼び名がいくつも有る。
三国志を諦めて投げ出そうとした時出会ったのがこの白井恵理子。 なんと4コマ漫画で三国志が描かれているのだ!
要するにパロディなのだが、それが上手くできている。筋がわからず読んでも面白かった。これにはまってからもう一度青い鳥文庫を読んだら、わかるわかる。 それから改めて劉備クンを読んだら、これまた面白い。
確かにパロディとして完成されているかといえば疑問だし、ギャグがギャグとして単独に成り立っていないような感じもしないではない。
この漫画は三国志の登場人物を使って作者の感覚で特殊な性格付けをした、独自の漫画であり、そこから生まれる劉備クンワールドでの「内輪うけ」がメインの作品であろう。
そんな漫画でよかったら・・・と言うしかないが、それが、『ストップ!劉備くん』の魅力である。私はなかなか気に入っている。もしかしたらあなたも気に入るかもしれない。

『ストップ!劉備くん』『続・ストップ!劉備くん』『続続ストップ!劉備くん』の3巻出ている。

この続編は
『GOGO!!玄徳くん』『続GOGO!!玄徳くん』『続続GOGO!!玄徳くん』として、潮出版社KIBOコミックスで刊行している。(っていうか、1,2,3にして欲しかった。でも続続GOGO!!玄徳くんのあとがきで、これでもう最後みたいなこと書いていて、ちょっと残念。こんなに最後まで変わらず面白かったのに。)
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