名香智子『PARTNER』-NakaTomoko- フラワーコミックス（1981年〜1987年小学館・全17）、フラワーコミックスPS版、小学館文庫（1999年・全8）

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お嬢様学校の下級生の憧れの的、茉莉花（まりか）は、実は週末になると制服を脱ぎ捨てディスコへ通う、ダンス好きな女の子。ある時ディスコで出会った金髪の青年と踊ったワルツが、茉莉花を華麗な競技ダンスの世界へ引き込んだ。茉莉花は日本でも屈指の名ダンサー砌（みぎり）に見出されてパートナーを組み、世界を目指す。しかし、競技会で偶然再会した初恋の金髪青年フランツには妻がいた・・・。 情熱的に感情をぶつけあう、残酷なまでに正直な登場人物達は皆個性的で、社交ダンスのパートナーという立場を巡って繰広げられるどろどろの愛憎劇は、はらはらどきどき、どうなるのか見当も付かない展開となっていく。 それにしても、この壮絶なドラマ、茉莉花が父親の所にフランツや砌を引き連れて来た時、茉莉花の母親が吹き出してついつぶやいた、 「男って馬鹿ね」 の一言にすべて尽きているのではないかと思われる。そしてしょうもないといえばしょうもない、驚くべき結末が待っている。 名香智子らしい耽美主義的な世界。 初出：『プチコミック』小学館1980年11月号〜1987年6月号 戻る